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[硬件] PCI-E 3.0 出爐

PCI-E 3.0 出爐

●Revision 0.9は夏の終わりまでにリリース

 上でもちょっと出てきた謎のRevision 0.71については後述するとして、とりあえず現状はRevision 0.9に向けての作業が進行中である(写真03)。またPCIe 2.1やSR-IOV/MR-IOVはすでに仕様策定が終了しており、Early Adopterベンダーが製品化を行なっていたりする(このあたりは別記事で)。そのPCIeであるが、すでに何度かレポートした話ではあるが改めてまとめて置くと

・転送速度を5GT/s→8GT/sに変更
・エンコーディングを8b/10bから128b/130bに変更

というのが大きな違いで、これに伴いイコライザーが多少追加されている(この話も後述)(写真04)。

 ちなみに何で8GT/sなのか? (写真05)という話も繰り返しておけば、単純に考えれば5GT/secの次は10GT/secなのだが、これをやろうとすると消費電力が増え、また PHYの設計が難しくなるために転送速度を8GT/sに落とすことで、これを解決したという話だ。ただし、単純に転送速度を落とすとそのまま帯域が落ちてしまう。一応Gen3の目標はGen2の倍の帯域なので、これを実現するためにエンコーディングの方法を変更したという形だ。

 もともとGen1/2で使われる8b/10b Encodingは、8bit分のデータに2bit分の制御信号を加えて10bitで転送するという形になる。なので、実効転送速度はGen1の 2.5GT/sの場合で250MB/sec/Lane、Gen2の5GT/sで500MB/sec/Laneとなる。一方Gen3は128bit分の信号に2bitの制御信号を加えて130bitで転送するという形になるので、オーバーヘッドは2÷130≒1.54%といったところである。実効転送速度もそういうわけで984.6MB/sec/Laneで、ほぼ1GB/sec/Laneに近い。厳密に言えば若干下回るが、ほぼGen2の倍の転送性能になると言っても問題ないだろう。

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